共同プレスリリース
橘 省吾教授、杉田 精司教授、諸田 智克准教授、古屋 静萌特任専門職員
「はやぶさ2」が持ち帰った小惑星リュウグウ試料を主に溶媒で抽出することにより、含まれる可溶性有機分子を分析した。リュウグウは小惑星帯で最も多いC型小惑星に属する暗い始原的な小惑星で、炭素質コンドライト隕石のような含水鉱物に富んでいる。始原的な炭素質コンドライトにはアミノ酸を含む様々な可溶性有機分子が存在することが知られており、生命の誕生につながる前生物的有機分子を初期の地球や他の天体に供給した可能性がある。本研究では1回目のタッチダウンサンプリングで得られたリュウグウ表面試料に含まれる有機分子を日米欧の研究チームで分析を行った。その結果、アミノ酸やアミン、カルボン酸、芳香族炭化水素、含窒素環状化合物など種々の有機分子が検出された。これらの有機分子はリュウグウ表面から放出されて他の天体に運ばれる可能性もあるし、有機資源としても利用できるかもしれない。
https://www.jaxa.jp/press/2023/02/20230224-1_j.html
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