これらの観測成果は、Izumi et al. “Supermassive black hole feeding and feedback observed on sub-parsec scales”として米国学術雑誌 Science に2023年11月3日付で掲載 (DOI: 10.1126/science.adf0569) されました。
図:アルマ望遠鏡で観測したコンパス座銀河の中心部。中密度分子ガスを反映する一酸化炭素(CO)の分布を赤色、原子ガスを反映する炭素原子(C)の分布を青色、高密度分子ガスを反映するシアン化水素(HCN)の分布を緑色、プラズマガスを反映する水素再結合線(H36α)の分布をピンク色で示しています。図の中央には活動銀河核が存在します。この銀河は外側から内側にいくにつれて傾いた構造を持つことが知られており、中心部では高密度分子ガス円盤を横から見る形に近づきます。この高密度分子ガス円盤(図の中心部の緑色領域:右上のズームも参照)の大きさは直径約6光年程度で、アルマ望遠鏡の高い解像度で初めて明確に捉えることができました。プラズマ噴出流は、この高密度分子ガス円盤とほぼ直交する方角に出ています。Credit: ALMA (ESO/NAOJ/NRAO), T. Izumi et al.